ロゴ適応疾患

ロゴ月経痛

月経痛は、下腹部の痛み・重苦しさ・不快感、悪心、おう吐、頭痛、腰がだるく痛むなど様々です。
普通、痛みや不快感などは月経開始後1~2日ぐらいで治まりますが、症状がひどい、長期間続く場合は月経困難症と考えられ病気の疑いもあるので、婦人科への受診をお勧めします。

<主な原因・症状>
こぶしの写真・月経前緊張症(月経前症候群:PMS=Premenstrual Syndrome)
月経開始3~10日前から始まる、身体的・精神的症状で、月経開始と共に軽減・消失するものをいいます。
自律神経の問題、ホルモン分泌の問題、精神的な問題、子宮や卵巣から来る問題など、様々な原因が考えられます。
 (身体的症状)
頭痛、めまい、耳鳴り、乳房の張り・痛み、胃痛、悪心、おう吐、食欲不振、 下腹部膨満感、下腹部痛、腰痛、便秘、下痢、顔や手足のむくみ、冷えなど
 (精神的症状)
情緒不安定、不快感、イライラ、不安、憂うつ、無力感、集中力の低下、全身倦怠、 ストレスなど

・月経困難症
月経時に伴う下腹部痛、下腹部の不快感、腰痛が治療を必要とするほど強い場合をいいます。月経が終了すると、これらの症状は軽減・消失します。しかし、次の月経が来ると、またひどく痛み始めます。「機能性月経困難症」と「器質性月経困難症」があります。
 (症状)
下腹部痛、下腹部の不快感、腰痛、悪心、おう吐、下痢、頭痛、肩こり、めまい、だるさ、 イライラ、食欲不振、不眠など
 
 →「機能性月経困難症」
骨盤内臓器に病気など特定の原因がみられず、症状が起こるものをいいます。思春期の少女に多く、年齢と共に症状が改善されていきます。
 器質性月経困難症」
骨盤内臓器に病気などによって症状が起こるものをいいます。子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫などが原因として挙げられます。年齢と共に悪化する可能性があります。治療が必要となりますので、婦人科の早期受診をお勧めします。

<鍼灸での治療方針>
鍼灸治療で、症状の悪化や痛みの軽減をはかります。以下のような目的で施術を行います。

★温めることを目的に行う
・全身の気血の流れを調整した上での局所の血流改善 
 →冷え、瘀血(おけつ、滞っている古い血)を取り除く
・自律神経、ホルモンの機能の調整
・下腹部、腰部など圧痛の改善

月経前緊張症、機能性月経困難症は、鍼灸の適応疾患です。 器質性月経困難症も、婦人科の治療と併用することで、更に効果が現れることがあります。

*上記のような婦人科疾患は、様々な原因の積み重ねによって発生するものが多いため、1回の鍼灸治療で治るものではありません。じっくりと治療を重ねることによって、体質の改善をはかり、随伴症状も改善されていきます。
月経痛は月経が始まる直前に治療すると、症状の軽減が確認できることが多いので、効果を実感しながら治療を続けることができます。

<月経痛の予防・軽減>
・入浴は湯船に浸かる(半身浴もよい)
・下半身を温める
・下腹部や腰に使い捨てカイロを使用すると月経痛が軽減される
・充分な睡眠をとる
・ストレッチをして血液を流す
・血行を妨げるようなキツイ服装は避ける
                           …など

継続治療のおすすめ

鍼灸治療は現在かかっている病気を治療するばかりでなく、体質を改善し、病気にかかりやすい素因を取り除いてくれます。
継続的な治療をすることで疾病を予防し、体力の向上をはかり、健康維持としての効果があります。副作用はありません
鍼灸治療の効果は、発病してから日が浅い病気ほど早く現れます。急性の場合、1回の治療で激しい症状が軽減することがよくありますが、経過の長い病気は1回の治療ではなかなか完治することはできません。
治療は症状により1日おき、2日おき、1週間に1回程度で快復していく場合もあります。
あきらめないで継続治療をなさってください。
元気な身体を取り戻しましょう。